このお堅い報道用語を、ネットカルチャーが見逃すはずがなかった。特に大きな転換点となったのが、ライトノベルおよびアニメ化された『這いよれ!ニャル子さん』だ。ヒロインのニャル子が武器として振り回す「名状しがたいバールのようなもの」は、元ネタであるクトゥルフ神話のパロディと相まって大ヒットした。
さらに、海外の伝説的ゲーム『Half-Life』の主人公ゴードン・フリーマンがバールを愛用していることも、ゲーマーたちの間でこのフレーズを神格化させる要因となった。現実の事件報道から生まれた言葉が、いつの間にかオタク文化の「お約束」として逆輸入された格好だ。