観光公害(オーバーツーリズム)への懸念が高まる中、宮島でも「量から質へ」の転換が急速に進んでいる。ただ多くの観光客を受け入れるのではなく、一人ひとりの滞在価値を高め、地域に貢献する持続可能な観光スタイルが求められているのだ。
この変化に対し、宿は早くからプライベート空間の拡充や個別化されたサービスの提供に注力してきた。客室数を追うのではなく、滞在の質を極限まで高めることで、混雑とは無縁の「島時間」を提供している。訪れる人々が宮島の歴史や自然を深く理解し、愛着を持ってもらうための仕掛けが、館内の随所に散りばめられている。