名古屋アベック殺人事件の真相と犯人の現在|死刑回避の謎と遺族の今

名古屋アベック殺人事件の真相と犯人の現在|死刑回避の謎と遺族の今

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事件の発端は1988年(昭和63年)2月23日午前4時過ぎのことでした。現場となった名古屋市緑区の大高緑地公園は、夜間になるとデートスポットとして多くの車が集まる場所でした。車内で過ごしていた理容師見習いの女性(当時20歳)と会社員男性(当時19歳)の乗る車両に、17歳から19歳の少年5人と少女1人の不良グループが目をつけました。彼らの最初の目的は、遊興費欲しさの「カツアゲ」という短絡的な金品強奪でした。

グループは男性の車の窓ガラスを破壊して車内に押し入り、現金数万円を強奪しました。しかし凶行はそこで終わりませんでした。被害者男性が警察に通報することを恐れた主犯格の少年(当時19歳)らは、2人を車に乗せたまま拉致し、愛知県内や三重県の山林などを引き回す監禁暴行へと発展させます。被害者2人は手を縛られ、目隠しをされた状態で、約2日間にわたり車内やラブホテルなどで執拗な殴打や木刀によるリンチを受け続けました。

犯行理由は「顔を見られたから通報される」「仲間割れを恐れて全員に暴力を共犯化させた」という、あまりに自己保身にまみれた身勝手な論理でした。さらに犯行グループは女性に対して集団で凌辱を加え、凄惨な肉体的・精神的拷問を重ねました。極限の苦痛の中で被害者男性は「彼女だけは助けてほしい」と犯人たちに懇願し、女性もまた「生きて返してください」と泣き叫び続けましたが、加害者たちは笑い声を上げながら暴行をエスカレートさせていきました。

2月25日未明、保身と発覚への恐怖からグループは2人の殺害を決断します。三重県内の山林において、まず被害者男性の首にロープを巻き付け、少年らが左右から引っ張り窒息死させました。続いて女性に対しても同様の残虐な手段で絞殺し、遺体を現場近くの山中に埋めて遺棄しました。奪われた金品はわずか数万円、奪われた2つの若き命は戻らないという、戦慄すべき凶行の結末でした。

高橋 健太
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高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。