中央アルプス宝剣岳直下に位置するホテル千畳敷は、日本国内で一般の旅行者がロープウェイを使ってアクセスできる最も標高の高い宿泊施設です。テレビ番組の絶景特集やSNSの美麗な映像によってその名が知れ渡る一方、宿泊予約サイトでは常に「満室」が並び、ネット上では「予約困難ホテル」の筆頭格として語られています。
このホテル千畳敷予約が取れない理由の根底にあるのは、圧倒的な需要に対する「客室数わずか16室(定員約60名)」という極めて限られた供給体制です。一般の大規模温泉旅館や観光ホテルとは異なり、国立公園の特別保護地区内に建つ山岳建造物であるため、増築や拡張が厳しく制限されています。年間を通じて訪れる十万人規模の観光客・登山者のうち、夜の静寂と朝の絶景を享受できるのは、1日にわずか十数組しか存在しません。
特に、高山植物が咲き乱れる7月中旬〜8月、山肌一面が黄金と紅に染まる9月下旬〜10月上旬の千畳敷カール紅葉シーズンの宿としての争奪戦は熾烈を極めます。公式予約サイトの受付開始日時と同時にアクセスが集中し、数分で週末枠が埋まる現象が恒常化しています。