おめでたい正月の席だからこそ、無意識のうちに行っているマナー違反には注意したい。特に多くの人が良かれと思ってやってしまいがちなのが「ひっくり返して使う(逆さ箸)」行為だ。
大皿やおせち料理を取り分ける際、直箸を避けるために箸を上下逆さにして使う場面がよく見られる。しかし祝箸において、もう一方の先端は歳徳神が使う神聖な領域である。それを手のひらで握り締め、料理に差し込むことは、神様に対して大変な無礼にあたるのだ。取り分け用の菜箸を別途用意するのが正しい作法となる。
長年培われてきた年中行事・冠婚葬祭マナーの視点からも、箸を折ったり、箸先を人に向けたり、直箸で器をつつく行為は固く禁じられている。箸の持つ意味を理解して扱うことこそが、幸運を引き寄せる第一歩と言える。