都市部の駅前ロータリー付近や商業施設周辺では、「ハザードランプを点滅させていれば数分間は取り締まられない」という都市伝説がまことしやかに信じられています。しかし、交通取り締まりの現場や法解釈の実態を取材すると、この俗説は完全な誤りであることが分かります。
道路交通法上、非常点滅表示灯(ハザードランプ)は夜間に幅5.5メートル以上の道路に駐停車する場合や、故障・牽引時に後続車へ注意を促すための保安器具であり、違反を免責する効力は一切ありません。むしろ、駐停車禁止場所でハザードを点灯させて停止している行為は、「自ら違法駐停車を行っている事実を周囲や警察官・駐車監視員へアピールしている」に等しい状態です。
SNSや相談コミュニティ(知恵袋等)でも、次のようなトラブル相談が後を絶ちません。
「家族を駅まで迎えに行き、駐停車禁止標識のある場所でハザードを焚いて後部座席に乗せた瞬間、警察官に呼び止められ青切符を切られた」
「荷物を玄関先へ運ぶため、わずか2分車を離れた間に駐車監視員に黄色いステッカー(確認標章)を貼られていた」
民間委託されている駐車監視員は、放置車両を見つけると即座に端末での撮影および確認作業を開始します。かつてのように「チョークでタイヤに線を引いてから数十分待つ」といった猶予措置は存在せず、運転者が車両から離れた時点で時間の長短にかかわらず放置駐車違反が成立するのが運用現場の実態です。