なぜ中2の教室では、これほどまでに身長差が際立つのでしょうか。その背景には、男女でピークの訪れる時期が約1.5年から2年ずれる思春期成長スパートの生理的メカニズムが存在します。
人間の成長には、乳幼児期に急伸する第1次成長スパートと、思春期に訪れる第2次成長スパートがあります。女子の成長スパートの開始は平均10〜11歳(小学5〜6年)頃に訪れ、11〜12歳で急伸のピークを迎えます。そのため、中2女子身長止まる理由として挙げられるのは、初経の発来に伴う女性ホルモン(エストロゲン)の分泌増加です。エストロゲンには骨の成長を促す一方で、骨の端にある軟骨組織(骨端線)を硬化させて閉鎖へと導く働きがあります。初経を迎えてから約2〜3年が経過する中2前後は、年間の伸びが自然と1〜2cm程度へと減速し、大人の体つきへ定着していくフェーズに入ります。
対照的に、男子の成長スパートは女子よりも遅く、平均12〜13歳(中1〜中2前半)から本格化します。男性ホルモン(テストステロン)の分泌とともに骨格が急激に伸長し、中2の1年間で7cm以上伸びることも珍しくありません。
ここで重要なのは、男子の成長タイミングには「早熟型」と「晩熟型」の極端な個人差があるという事実です。小6で一気に165cmまで伸びて中2で落ち着く子がいる一方で、中2の段階では150cm前後に留まり、中3から高校2年生にかけて15cm以上一気に伸びる子も大勢います。「中2男子身長まだ伸びるのか」という問いに対する医学的な答えは明確であり、成長スパートが遅れてやってくる晩熟型であれば、むしろ本格的な急伸期はこれから訪れるのです。