神田川の緩やかな起伏と昔ながらの商店街が交差する南台エリア。下町の温かさと新宿副都心へのアクセスの良さが同居するこの土地で、全国展開を行う社会福祉法人ちとせ交友会が運営を手がける中野南台ちとせ保育園は、独特の存在感を放っている。
設立の背景には、待機児童解消を推し進めてきた行政側の意向と、単に預かるだけでなく豊かな情操教育を施してほしいという保護者側のニーズがあった。東京都福祉保健局が示す施設基準や厚生労働省が定めるガイドラインを厳格に順守しつつ、のびのびとした遊びと規則正しい生活習慣の定着を両立させる設計が随所に光る。
コンクリートに囲まれた都市空間でありながら、園内には木の温もりを取り入れた空間が広がる。近隣の公園へ足を延ばす外遊びの機会も多く、季節の移ろいを肌で感じられる環境が整えられている。利便性と自然体験のバランスに悩む共働き世帯にとって、まさに「都市型保育の現実解」として機能しているのが特徴だ。