ゲームの流れが一瞬にして暗転した。あの7回裏の攻防を、現場の記者席で息をのんで見つめていた。カウント2-2からの外角高めの直球。バッターの仕留める意識と、ピッチャーの威圧感が真っ向からぶつかり合った一瞬だった。
セントラル・リーグ公式戦の激戦が続くなか、中日ドラゴンズが見せた土壇場での集中力は目を見張るものがあった。ベンチの指示は極めて明確だった。相手リリーフ陣の配球傾向を極限まで分析し、ワンチャンスを確実にとらえる準備を整えていたのだ。狙い球が一閃し、右中間を鮮やかに打ち破った瞬間、スタンドは地鳴りのような咆哮に包まれた。勝負の明暗は、まさに一球に対する準備と決断の差によって分かれたのだった。