1970年代から80年代にかけて、日本映画界に独自の足跡を残した勝プロダクション。映画やテレビの枠にとらわれないクリエイティブな実験場であった一方で、その膨大な制作費と放漫経営は家族の人生を大きく狂わせた。長男である鴈龍(奥村雄大)もまた俳優としての道を歩んだが、撮影現場での痛ましい事故という悲劇に見舞われることになる。
奥村真粧美にとって、弟である鴈龍の苦悩もまた重荷となった。父の威光と事故の陰影に苦しむ弟を温かく見守りつつも、家族全体が渦中の渦に飲み込まれていく感覚は想像に絶する。勝プロダクションが遺した負の遺産は、二世タレントとしての華々しいデビューとは程遠い、過酷な現実を彼女たちに突きつけたのだった。