SNSやネット上のコミュニティでは、突然の発症に対して「血の巡りが悪くなったと思い、強く揉みほぐしてしまった」「温湿布を貼って温めた」という失敗談が数多く見受けられます。しかし、これは最も避けるべき悪手です。
アッヘンバッハ症候群の本態は「血管の破綻による出血」です。出血している最中にマッサージを行うと、傷ついた血管からさらに血液が漏れ出し、血腫の範囲が手のひら全体へ広がって回復を大幅に遅らせてしまいます。同様に、発症直後に温める行為も血管を拡張させて内出血を促進させるため逆効果です。
また、ネット上では「白血病や紫斑病などの恐ろしい血液の病気ではないか」という不安の声も散見されます。しかし、アッヘンバッハ症候群の患者に対して血液検査を行っても、血小板数や血液凝固機能(PT・APTTなど)には一切の異常が見られないことが医学的に証明されています。全身の病気ではなく、あくまで「手指の局所的な血管トラブル」であると認識することが精神的なパニックを防ぐ第一歩です。