白塗りのメイクとスケッチブックを用いた独自のフリップ芸で知られていた芸人が、ここまでの世界的表現者へと変貌を遂げると一体誰が予想しただろうか。所属事務所である吉本興業にとっても、この現象は既存のタレント像を覆す大きな出来事となった。お笑いの枠組みを鮮やかに飛び越え、ストーリーテリングの極致を見せたクリエイターとしての挑戦は、日本のエンターテインメント業界全体に強烈なインパクトを与えた。
深夜番組の一企画としてスタートした試みが、海外メディアや国際的な評価を獲得するに至るプロセスは、従来のタレント活動の常識を打ち破るものだった。お笑い芸人として磨き上げた人間観察の眼差しと絶妙な間の取り方が、台詞のない物語を構築する上で決定的な役割を果たしていたことは間違いない。