ネット上には毎日無数のニュースが溢れ、そして消えていく。アルゴリズムが個人の好みに合わせた情報だけを流すフィルターバブルの中で、人々は「自分が知りたい情報」しか見なくなっている。
しかし、電車の広告は違う。それは望むと望まざるとにかかわらず、同じ空間にいる全員に強制的に提示される「共通の話題」だ。あの独特のレイアウト、雑多でありながら強烈なメッセージ性は、情報の信頼性やインパクトを保証する一種のブランドマークとして機能している。ネットのタイムラインで見る1行のテキストよりも、中吊りというフォーマットで見る見出しの方が、圧倒的に記憶に残るのだ。