監督や選手たちの視点に立てば、意味のない試合で主力に無理をさせる理由はない。特に過酷なシーズンを戦い抜くトップアスリートにとって、こうした試合は貴重な休養期間であり、若手を試すテストマッチとして機能する。ケガのリスクを避けるための「ターンオーバー(選手の総入れ替え)」は、現代のスポーツ科学において極めて合理的な判断だ。
だが、高いチケット代を払い、遠方から駆けつけたファンはどうなるのだろうか。お目当てのスター選手がベンチ外になり、緊張感のないパス回しが続く90分間を見せつけられた観客の不満は募るばかりだ。「プロとして見せるべきエンターテインメントを提供していない」という批判と、「選手の健康を守るべきだ」という正論が、常に現場で衝突している。