物語の中で最も不可解なのは、竜宮城での「3年」が、地上における「700年」に相当していたという時間のズレだ。これは物理学における「ウラシマ効果」、すなわちアインシュタインの相対性理論そのものである。
光速に近い速度で移動する宇宙船の中では、時間の進みが遅くなる。もし浦島太郎が、光速移動が可能な宇宙船(竜宮城)に乗って地球を離れていたとすれば、彼が数日過ごしただけで地球上では数百年の歳月が流れてしまうのは科学的に当然の帰結だ。古代の日本人が、アインシュタインが生まれる1000年以上も前に、この時間遅延現象を正確に描写していた事実は、単なる偶然で片付けるには無理がある。