では、実際のところ「母のために」は嘘だったのだろうか。結論から言えば、創業者の母親である「キミエ」さんは実在し、彼女の肌の悩みが開発のきっかけになったこと自体は事実とされている。富山常備薬側も、このエピソードを単なるフィクションではなく、会社の原点として位置づけている。
ただし、誤解してはならないのは、キミエホワイトが「キミエさんのためだけにゼロから新成分を発明した薬」ではないという点だ。本剤は、L-システインやアスコルビン酸(ビタミンC)など、シミ・そばかすへの効果が認められた既存の有効成分を配合した「第3類医薬品」である。つまり、成分自体は医学的に実績のあるものであり、それを「母親の悩みに応えるパッケージとコンセプトで製品化した」というのが正確なところだろう。この「開発」という言葉のニュアンスのズレが、ネット上での「嘘」という疑惑を生む原因となった。