アクションだけが彼の武器ではない。ドラマ『エルピス-希望, あるいは災い-』で演じた若手ディレクター・岸本拓朗役は、テレビドラマ史に残る怪演と評された。浅薄な青年が自己の罪悪感と向き合い、真相究明の狂気に呑まれていく過程を、体重を削り、目を充血させながら泥臭く演じきった。
一方、映画『ブルーピリオド』では、情熱の赴くままに美術の世界へ飛び込む主人公・矢口八虎を瑞々しく熱演。キャンバスに向かって絵の具を叩きつける生々しいエネルギーは、観る者の胸を打った。泥臭い人間ドラマから青春の焦燥まで、演じ分けるレンジの広さは圧巻だ。