一見すると奇抜なアトラクションのように思える珍宝館だが、学術的な視点を向けると全く異なる横顔が見えてくる。日本には古来より道祖神や金精神に代表されるように、豊穣や子孫繁栄、無病息災を祈願して男性器や女性器を祀る豊かな土着信仰が存在していた。
明治以降の近代化や都市化の波の中で表舞台から覆い隠されていったそれらの民間信仰を、民俗学的な実物資料としてこれほど濃密に集積・保存している場所は極めて貴重だ。珍スポットという親しみやすいラベリングの底流には、失われつつある日本の基層文化を民衆の手で守り継いできたという、かけがえのない文化保存の意義が息づいている。