1960年代から1970年代にかけて、緊縛アートは昭和のアングラカルチャーの旗手たちと共振し、本格的な現代写真表現へと突入します。アングラ演劇、実験映画、前衛舞踏といったカウンターカルチャーの熱気の中で、多くの昭和の緊縛写真家たちによる代表作が生み出されました。
縄師が繰り出す複雑な幾何学模様と、モデルの肉体が織りなす緊迫感は、優れた写真家たちにとって格好の被写体でした。光と影を極限まで計算したライティング、計算し尽くされた陰影のグラデーション、そしてフィルムならではの粒子感は、昭和レトロな緊縛写真にしか宿らない唯一無二の気迫を放っています。
作家の団鬼六が生み出した文学世界と連動したビジュアルや、日活ロマンポルノなどの劇映画で見られた鮮烈なカットなど、写真媒体を超えた表現運動として結実した点がこの時代の大きな特徴です。