ラジオの時代からテレビの黄金期へと移り変わる激動のなか、彼女のプロデュース能力は遺憾なく発揮された。ラジオ局である文化放送を起点としたキャリアの潮流は、やがてテレビ制作の現場へと深く浸透していく。
特に日本テレビ系列を中心とした全国放送の舞台では、毎日の生放送に耐えうる緻密なスタイリングが要求された。昭和から平成へと移り変わる過渡期、時に親しみを込めて「みみのんた」と評されるほどの国民的キャラクターへと成長を遂げた夫・みのもんた氏のビジュアル演出も、彼女の卓越したセンスなくしては語れない。
毎日変わるスーツの色合わせ、Vゾーンのミリ単位の調整。それらはすべて、テレビ画面越しにお茶の間へ安心感と情熱を届けるための綿密な戦略だった。