東京タワー周辺は再開発が進み、洗練されたモダンなエリアへと変貌を遂げた。しかし、効率性と清潔さが極限に達した街で、私たちはどこか息苦しさを感じてはいないだろうか。あの薄暗い展示室で感じた、言葉にできない「怪しさ」や「大人の遊び心」が、今の東京には決定的に欠けているのかもしれない。
形あるものはいつか消え去る。だが、あの場所が植え付けたサブカルチャーの種は、形を変えて今も表現者たちの心の中で生き続けている。私たちが本当に懐かしんでいるのは、蝋人形そのものではなく、何が出てくるか分からなかったあの時代の、混沌とした熱量そのものなのだ。 (出典: 蝋 人形 館 東京 タワー(Yahoo!ニュース))