SNSのタイムラインをスクロールする指が止まる。流れてくるのは、都会に染まっていく彼と、故郷で待つ彼女の往復書簡。そう、太田裕美が歌った名曲だ。タイパ(タイムパフォーマンス)が叫ばれ、イントロ抜きの楽曲が量産される現代において、この曲が持つ「時間をかけたストーリーテリング」は逆に新鮮に映る。倍速視聴に慣れた若者たちが、4分間のドラマに深く没入し、涙を流す。効率化の極致にある現代社会に対する、静かな反乱がここにある。
昭和・平成のヒットメーカーが令和のサブスクを制圧する理由――2026年、世界が再発見した「筒美京平」という奇跡