日本年金機構が定める障害厚生年金2級 認定基準の文言は、「日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度」と定義されています。法律上の具体的な目安としては、「家庭内でのごく軽い活動(簡単な食事の準備や身の回りの始末など)はできても、それ以上の活動はできず、一人で生活を送ることが困難な状態」を指します。
しかし、認定を受けるには症状の重さだけでは足りません。請求手続きにおいて最初の関門となるのが障害厚生年金2級 初診日要件です。
初診日とは、障害の原因となった病気やケガについて、初めて医師等の診療を受けた日を指します。障害厚生年金を請求するためには、この初診日当日に厚生年金の被保険者(会社員や公務員)であったことが絶対条件となります。仮に発病時は会社員であっても、病院に初めて足を運んだのが退職後(国民年金加入中)であれば、障害基礎年金(1級・2級のみ、3級なし)しか請求できず、報酬比例の恩恵を受けることはできません。
さらに「保険料納付要件」も厳格に審査されます。初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの公的年金加入期間のうち、保険料納付済期間(免除期間を含む)が3分の2以上あること、または直近1年間に保険料の未納がないことが必要です。
厚生労働省の統計調査によると、障害年金の申請を断念した人の約2割が「初診日が証明できないこと」を理由に挙げています。カルテの法定保存期間は5年間であるため、発症から長期間が経過している場合は、初診時の病院が閉院していたりカルテが破棄されていたりする事例が多発します。診察券、お薬手帳、健康診断の記録、過去の家計簿や日記の記述など、間接的な客観証拠を積み上げて初診日を立証する緻密な作業が不可欠です。