優れた焙煎豆を手に入れても、抽出の設計図が狂っていればその真価は発揮されない。ワールド・ブリューワーズ・カップ世界王者である粕谷哲氏の「4:6メソッド」や、世界屈指のバリスタであり論理的なアプローチで知られるジェームズ・ホフマン氏の抽出理論は、いまや世界中の愛好家の共通言語となっている。
同店のアプローチもまた、そうしたトップランナーたちの哲学と深く共鳴している。湯温、注湯スピード、粒度分布のコントロール。豆が持つテロワールを濁りなくカップに落とし込むためのロジカルな思考が、一杯のドリップに注ぎ込まれているのだ。感覚だけに頼らない科学的な視線が、驚くほどクリーンでジューシーな液体を生み出している。