ショート動画の波は、政治やニュース報道の現場にも決定的な変革を迫っている。選挙戦においては、候補者の街頭演説の切り抜きや親しみやすい一面を見せる数秒の映像が、若年層の投票先を左右する最大の要因となった。従来のテレビ政見放送や街頭演説の生中継よりも、スマホ画面上の15秒がはるかに大きな政治的影響力を持つ時代だ。
さらに災害発生時においても、現場の視聴者が撮影した10秒程度の速報動画が、テレビ局の報道特番よりも早くSNS上を駆け巡る。大手報道機関もいまや、現場取材記者に縦型動画の撮影を義務付け、ニュースをいかに短尺で正確に届けるかという「短尺ジャーナリズム」の確立に躍起になっている。