首都圏の中学入試戦線において、早稲田中学校・高等学校の偏差値は最難関グループの一角を占め続けています。大手中学受験模試(四谷大塚・SAPIX・日能研など)の最新データによると、2月1日に行われる第1回入試の合格可能性80%偏差値は65前後(四谷大塚基準)、2月3日に行われる第2回入試では68前後に達します。これは男子御三家(開成・麻布・武蔵)や駒場東邦、海城といった首都圏トップクラスの完全中高一貫校に匹敵する難度です。
まず押さえておくべき最大の構造的事実は、学校法人早稲田大学が直接運営する直系付属校と、別法人が運営する系属校の制度的な違いです。
早稲田大学の直系付属校は、東京都練馬区にある早稲田大学高等学院と、埼玉県本庄市にある早稲田大学本庄高等学院の2校のみです。これに対し、早稲田中学校・高等学校(学校法人早稲田高等学校)や、早稲田実業学校高等部(学校法人早稲田実業学校)、さらには早稲田佐賀、早稲田渋谷シンガポール校などは別法人が運営する系属校に分類されます。
この法人組織の違いは、教育課程や進路指導に明確なグラデーションを生み出しています。直系付属校である高等学院や本庄高等学院は、原則として卒業生全員が早稲田大学の各学部へ内部進学することを前提としたカリキュラムを組みます。一方、系属校のトップランナーである早稲田高校は、独自の建学の精神に基づき、早大推薦枠を活用しつつも一般受験で国内最難関を目指す進学校としてのアイデンティティを確立している点が最大の特徴です。