街の象徴であり、長年にわたって労働手配と福祉の拠点であり続けたあいりん労働福祉センター。1970年の建設から半世紀が経過し、耐震性の問題や老朽化を理由に閉鎖・解体計画が進められてきたが、その跡地利用や仮設施設のあり方を巡っては現在も議論が続いている。
センター周辺に集積していた求職活動の場は姿を変え、デジタル化や就労支援の個別化が進む。しかし、制度の枠組みからこぼれ落ちがちな高齢労働者や生活困窮者にとって、物理的な集合場所の喪失は死活問題でもある。福祉支援の現場では、単なる建物の建て替えにとどまらない、重層的なセイフティネットの再構築が強く求められている。