主演のコリン・ファレルが見せる演技は、もはや別人だ。特殊メイクを施した彼の口から飛び出すのは、ブルックリンやニュージャージーの労働者階層を思わせる重厚で荒々しい英語のアクセントである。
例えば、彼が自らの野望を語るシーン。「The world wasn't built for guys like us, we gotta take it.(この世界は俺たちみたいな奴のために作られちゃいねえ、奪い取るんだ)」というセリフ。単純な単語の羅列だが、コリン・ファレルのダミ声と絶妙な間によって、強烈な説得力を帯びる。さらに「hustle(泥臭く立ち回る)」や「respect(敬意)」という単語の使い方一つをとっても、彼が追い求める虚栄心と孤独が露骨ににじみ出ている。日本語字幕では表現しきれない、声の掠れや吐息混じりの英語表現こそが、このドラマの真骨頂と言える。