勝敗を競うeスポーツでもなければ、重厚なストーリーをなぞるRPGでもない。現在のソーシャルゲーム市場で最も急速に時間を吸い上げているのは、驚くほど「無目的」な空間だ。
バーチャルな波止場で釣り糸を垂らしながらくだらない雑談を交わす。自慢のインテリアで飾った仮想の自宅に仲間を招き、BGMを流しながら放置する。かつての大人が「時間の無駄」と切って捨てたような余白の時間こそが、現代の若年層にとっては最高の救いとなっている。SNSのタイムラインで常に評価や返信のプレッシャーに晒される若者にとって、アバターという仮面をかぶり、ただ「そこにいる」だけの関係性が何よりの癒ややしなのだ。