タンポポが結成された1998年は、モーニング娘。が『抱いてHOLD ON ME!』で初のオリコンシングルチャート1位を獲得し、社会現象への階段を駆け上がっていた過渡期にあたります。当時、プロデューサーのつんく♂氏が掲げた狙いは、「少人数編成によってメンバー個々のボーカル力を鍛え上げ、大人っぽいアコースティック&コーラスサウンドを追求する」という実験的なアプローチでした。
ニッポン放送のラジオ番組『モーニング娘。の歌うラジオ』内の企画とも連動し、初期モーニング娘。の中でも長身で大人びた雰囲気を持つ飯田圭織、サブリーダーとしてグループの骨格を支えていた石黒彩、そして2期生として加入したばかりの小柄で愛嬌抜群の矢口真里の3人が選抜されました。この選考には、単なる人気の分散ではなく、身長差や声質のコントラストを活かした緻密な計算が隠されていました。
ユニット名である「タンポポ」は、道端にたくましく咲き、やがて綿毛となってどこまでも広がっていく花のように、息の長い愛される存在になってほしいという願いを込めて名付けられました。これが、のちにプッチモニやミニモニ。へと続いていくハロプロ派生ユニットの歴史における記念すべき第1号となったのです。