なぜ、これほどまでに熱狂的な盛り上がりを見せたのか。その背景には、春先に日本中を沸かせたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の存在がある。侍ジャパンが世界一に輝き、日本中で野球に対する関心と熱量がかつてないほど高まっていた時期だ。その熱が冷めることなく、そのまま夏のお祭りである球宴へと雪崩れ込んだのである。
普段は異なる球団を応援するファン同士が、この時ばかりは垣根を越えて好プレーに惜しみない拍手を送る。WBCで共闘した仲間たちが、今度はライバルとして笑顔で言葉を交わす。そうした情景のひとつひとつが、野球というスポーツが持つ結束力と感動を再認識させるきっかけとなった。