ヤンキース時代を語る上で欠かせないのが、主将デレク・ジーターとの深い絆である。同世代の偉大なスーパースターであり、互いにリスペクトを抱き合う二人が同じクラブハウスに並び立つ光景は、野球ファンにとって夢のような時間であった。
2013年8月21日、ブルージェイズ戦でイチローが日米通算4000安打という途方もない偉業を達成した際、打席からファーストへ到達した彼を最初に祝福したのはジーターだった。ベンチ全員がフィールドに飛び出し、ヤンキースタジアム全体が揺れるようなスタンディングオベーションを送ったあのシーンは、異国の地で孤高の戦いを続けてきた天才が、名門の一員として完全に受け入れられた瞬間として今も語り継がれている。