かつて映画会社ミラマックスが手がけた数々の傑作の中でも、本作はロマンティック・コメディのピークを示す作品として映画史に刻まれている。90年代後半から2000年代初頭にかけて、映画産業を席巻した同ジャンルは、興行収入面でも批評面でも大きな成功を収めた。
しかし、近年のハリウッドでは大規模なSFアクションやスーパーヒーロー映画が台頭し、中規模予算の高品質なロマンティック・コメディが激減した。そうした映画産業の構造変化の中で、本作が持つ手触り感のあるドラマ性と上質な会話劇は、映画制作の美徳を再確認させる道標となっている。