西洋で概念化される以前から、日本にはこの手法の原型が存在していた。全国民におなじみのラジオ体操は、全身の関節と主動筋をテンポよく動かす見事な動的プログラムだ。また、サッカーの現場で古くから採用されているブラジル体操も、ステップを踏みながら股関節や肩甲骨を多方向に刺激する理想的な動的ウォームアップである。
数々のトップアスリートを指導してきたフィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一氏は、こうした伝統的運動の理にかなった側面を高く評価する。身体を一定のダイナミクスの中で温め、実効性の高い身体操作へ繋げる手法は、すでに私たちの文化の中に息づいていたのだ。