メディアへの出演機会が減少し、一部のレギュラー番組を降板した背景には、消費されるバラエティの文法と、彼女自身が追い求める誠実な言論活動との激しい摩擦があった。面白おかしく処理されることを求められるバラエティの現場に対し、彼女は言論の質において決して妥協しなかった。
男性主導の構造が強く残っていた当時のテレビ業界において、正論を鋭く突きつける女性論客の存在は、時に制作側に煙たがられることもあった。しかしテレビ降板の真実は、メディアから追放されたというよりも、自らの思想と言葉の尊厳を守り抜くために選んだ「意志ある距離の置き方」だったと言える。