彼の演技を語る上で欠かせないのが、世界的な名門として知られるアメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツ(AADA)での濃密な修練だ。言葉も文化も異なる環境に単身飛び込み、徹底的なスタニスラフスキー・システムやマイズナー・テクニックを身体に叩き込んだ。
表面的な感情の模倣ではなく、役柄の動機を自らの肉体と心理に深く根付かせる手法。日本の演劇・舞台芸術の現場において、この徹底した西洋演劇の基礎理論を体得している俳優は決して多くない。流暢な英語力とグローバルな視野を獲得した経験が、彼の演技に奥行きと揺るぎない説得力を与えている。