彼女の足跡を語る上で欠かせないのが、慶應義塾大学を卒業後に入社して以来、一貫して向き合い続けた報道ジャーナリズムへの真摯な姿勢だ。
看板報道番組『ニュースJAPAN』のメインキャスターに抜擢された当時、彼女の放つ独特の存在感は鮮烈だった。原稿を淀みなく読み上げるだけの職人芸にとどまらず、複雑な国際情勢や社会問題を自らの言葉で咀嚼し、視聴者に問いかける。妥協を許さない鋭いインタビュー姿勢は、時に取材対象者をたじろがせるほどの緊張感を生み出していた。
その後、BSフジの看板議論番組『BSフジLIVE プライムニュース』でもその手腕を遺憾なく発揮する。政治家や各界の専門家がスタジオに集い、2時間にわたって生放送で激論を交わす現場において、議論の交通整理を行いながら要点を的確に突くアンカーマンとしての役割は見事だった。テレビ放送業がエンターテインメントに傾倒しがちな時代にあって、硬派なニュース報道を支え続けた功績は今も色褪せない。