長野の地で河合と田中が種をまいた日本のアイスダンスは、四半世紀以上の時を経て着実に実を結びつつある。日本スケート連盟による強化プログラムの充実や、海外トップコーチとの連携により、国際大会で表彰台を争う日本人カップルが次々と誕生するようになった。
ルール改正が繰り返され、アクロバティックなリフトや複雑なツイズルが求められる現代のアイスダンスにおいて、河合らが大切にしてきた「音楽の解釈」や「氷を滑る技術の本質」は、むしろその価値を高めている。先駆者たちが築いた土台があるからこそ、現在の進化がある。過去の苦闘と現在の躍進は、一本の確かなラインで結ばれているのだ。