メディアのカメラが引いた後、菅はどこで何をしているのか。独自取材によって浮かび上がってきたのは、全国の再生可能エネルギー拠点を自らの足で巡る「現場主義者」の健在ぶりだ。
東京都武蔵野市や三鷹市といった長年の地元での市民対話はもちろん、週末になれば各地の営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)の農地やバイオマス発電施設へと視察に赴く。移動には極力公共交通機関を使い、一般の乗客に混じってノートを広げる姿が目撃されている。関係者によれば、訪問先では肩書を気にすることなく、現場の技術者や若手農家を質問攻めにするという。
「政治家はやめたが、社会運動家としての引退はない」。菅の側近はそう明かす。事務所のデスクには今も最新のエネルギー政策の論文や海外の気候変動リポートが山積みにされ、早朝から赤ペンを走らせる日々が続く。メディア初公開となるその執務風景は、現役閣僚時代さながらの緊張感に満ちていた。