若島津氏が角界に残した最大の功績の一つが、伝統ある名跡「二所ノ関」のスムーズな継承と後進へのバトンタッチです。2026年12月、定年を目前に控えた若島津氏は、第72代横綱・稀勢の里(当時・荒磯親方)へ名跡を譲り渡しました。
自身は名跡を交換する形で「荒磯」を名乗り、定年までの残された期間を後輩の門出のサポートに充てました。当時の二所ノ関部屋に所属していた弟子たちは、元関脇・玉乃島が継承した放駒部屋へと引き継がれ、歴史ある部屋の系譜を途絶えさせることなく整理を完了させています。
稀勢の里が率いる現在の二所ノ関部屋(茨城県阿見町)は、先進的な設備と育成方針で次代の角界を牽引する一大拠点へと成長しました。自らの退処を美しく整え、相撲界の未来を託した若島津氏の潔い決断は、現在も相撲ファンの間で語り草となっています。