有希奈さんの出自を語る上で欠かせないのが、昭和の大相撲ファンを熱狂させた元大関・北天佑 勝彦(二十三代・二十山親方)の次女であるという事実です。「北海の白熊」と称され、怪力と端正なマスクで角界を席巻した名大関の血を引く彼女は、物心ついた頃から相撲部屋の空気や力士の日常を肌で感じて育ちました。
ふたりの出会いはテレビ番組の共演でした。相撲界のサラブレッドとして育ち、相撲の厳しさと尊さを誰よりも理解していた彼女に対し、貴景勝は急速に惹かれていったといいます。厳しい稽古と重圧に晒される大関という地位の過酷さを、言葉を交わさずとも共有できる相手——それは貴景勝にとって、何物にも代えがたい精神的な支えでした。婚約発表時に公開されたツーショット写真は、堂々たる大関と可憐な美女の対比が完璧な調和を生み出し、大きな祝福に包まれました。