本作が他の追随を許さない金字塔となった最大の要因は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)やNASA(アメリカ航空宇宙局)への徹底した現地取材に裏打ちされた本物のリアリティにある。宇宙服のボルト一つ、船外活動の手順、無重力環境における心理的負荷に至るまで、専門家すら舌を巻く精度で描写が積み重ねられてきた。
徹底した科学的知見を土台にしつつ、そこに重なるのは不器用で愛おしい登場人物たちの心の揺らぎだ。青年漫画の枠組みの中で、笑いと涙、知性と情熱を高度に融合させたSF・ヒューマンドラマとしての完成度は、国内外の宇宙開発関係者からも絶大なリスペクトを集めている。