常連客や限られた機会にのみ案内される限定コースでは、シェフの探求心がさらに色濃く反映される。季節の希少な食材を取り入れた前菜から始まり、通常のコースには組み込まれない特別仕立てのコンソメスープや、部位ごとに異なるアプローチを施した肉料理が次々と登場する。
これらの一皿をさらに引き立てるのが、厳選されたワインや日本酒によるペアリングだ。料理の脂の質やソースのニュアンスに合わせ、温度帯まで計算されてグラスが注がれる。洋食の持つ力強いコクと銘酒のエレガントな酸が溶け合い、コースが進むにつれて味覚の解像度が研ぎ澄まされていく感覚を覚える。