早朝の仕込みから夜の営業終了まで、店主 まさの手に休みが訪れることはない。部位ごとに異なる鶏肉の肉質、脂肪の付き方、水分量を毎朝指先で確かめ、ミリ単位でカットの大きさを変えていく。この徹底したこだわりこそが、一口目の感動を生む秘密だ。
大衆的なイメージの強かった串焼きを、洗練された高級飲食業の領域へと押し上げた功績は大きい。「一串入魂」という言葉は安易に使われがちだが、彼の仕事を見ればその真意が理解できる。部位によって塩を振る高さや量を微調整し、炭の配置をミリ単位で動かす。その姿は、まるで精密な作品を創り上げる芸術家のようだ。