羽田のV1スポットにタラップが架けられた直後、現場には張り詰めた空気が漂った。外務省が公表を避けてきた非公開ルートの全貌が、関係者への取材で徐々に判明しつつある。警視庁警備部が敷いた警護計画は「コード・ブルー」と呼ばれる最高警戒レベル。羽田空港から首都高速湾岸線、台場線を経由して都心部へ抜ける通常ルートをあえて避け、複数のダミー車列を走らせる陽動作戦が取られている。
都心部の主要交差点では分単位のシグナルコントロールが実施されている。一般車両を遮断した数分間の空白に、防弾仕様の専用車が一気に走り抜ける設計だ。追跡を試みる報道各社のヘリコプターに対しても厳格な飛行制限区域が設定され、まさに鉄壁の布陣。地上と空の双方で、極めて周到な移動コントロールが現在進行形で繰り広げられている。