市販の曇り止めを塗っても「2〜3日でまた曇るようになった」という声が後を絶ちません。その原因の9割以上は、鏡の表面に残った「水垢(炭酸カルシウム)」と「皮脂や石鹸カス(油分)」にあります。
鏡が曇るメカニズムは、細かな水滴が無数に付着して光を乱反射させることにあります。曇り止めはこの水滴を繋ぎ合わせて1枚の平らな水の膜(親水膜)に変える仕組みです。しかし、鏡にウロコ状の水垢や油膜が残っていると、コーティング剤がガラス面に直接密着できず、シャワーの水ですぐに剥がれ落ちてしまいます。
そこで必須となるのが、施工前の鏡のウロコ取り下地処理です。以下の手順を踏むだけで、曇り止めの持ちが劇的に変わります。
まず、市販のダイヤモンドパッドやクエン酸スプレー、研磨剤入りクリーナーを使い、鏡表面の白いウロコや油分を完全に削り落とします。水で流した際に、水滴が弾かれずペターッと全体に広がる状態(完全親水状態)になるまで磨き上げるのがポイントです。
下地が整ったら、曇り止めを長持ちさせる正しい塗り方を実践します。最大のコツは「鏡を完全に乾燥させてから塗ること」です。水分が残っているとコーティング剤が薄まり、十分な被膜が作れません。乾燥した鏡にリキッドを均等に塗り込み、その後もしっかりと自然乾燥させて被膜を定着させます。そして入浴時、鏡の表面にサッとシャワーの水をかけて水膜を起動させることで、驚くほど透き通った視界が生まれます。