総客席数約2,000席を誇る大ホールで、最高の感動を得るためには座席選びの視点が欠かせない。舞台全体を見渡す視界の良さと、耳に届く音のブレンド感——その双方が美しく交差する「神席」はどこなのか。
音響的にも視覚的にも最もバランスが取れているのは、1階席の中央ブロック10列目から15列目付近だ。ステージからのダイレクトな音と天井・側壁からの反射音が最も美しくミックスされる位置であり、演奏者の繊細な表情までも肉眼で捉えることができる。ピアノリサイタルの場合は、奏者の手元がはっきりと見える中央よりやや左側のエリア(上手側ではなく下手側)を確保するのが鉄則だ。
一方で、オーケストラ全体の響きを一体として味わいたいなら、2階席の最前列中央ブロックが際立つ。遮るもののない圧倒的な視界とともに、ホール全体に広がるホールトーンを均一な音圧で享受できるため、ベテランのクラシックファンからも高く評価されている。