かつてのテレビ放送業界において、外国人観光客を扱う番組はあらかじめ用意された観光地を巡る情報番組が主流だった。その常識を根底から覆したのがテレビ東京の制作陣だ。演出を極限まで削ぎ落とし、現場で起きるハプニングをそのまま見せる手法は、ドキュメンタリーバラエティというジャンルの金字塔を打ち立てた。
予定調和を徹底的に嫌う制作方針は、時に「何も起きない」という結果すら生々しいコンテンツに変えてしまう。約束の場所に相手が現れない、途中で取材拒否に遭う、目当ての店が閉まっている。そうした不測の事態を隠さずオンエアに乗せる潔さが、視聴者に本物のドキュメンタリーを見ているという確信を与えている。