2026年代前半を席巻した「推し活」ブームも、過渡期を迎えている。画面の向こうのアイドルやキャラクターにお金を注ぎ込み、疑似恋愛を楽しむ消費行動は、安全で傷つかない。しかし、それは一方通行の愛だ。
「推しは人生を豊かにしてくれるけれど、私が風邪をひいたときに看病はしてくれない」と、ある女性は自嘲気味に笑う。どんなに美しくパッケージされたコンテンツも、目の前にいる生身の男性が放つ体温や、不器用な言葉には敵わない。傷つくリスクを受け入れてでも、双方向のコミュニケーションに飢えている現代人の姿が浮かび上がる。