現代の洗練されたOCGルールを知る世代にとって最大の疑問は、「なぜ攻撃をしゃがんで回避できたのか」という点に尽きます。その理由は、初期の決闘者の王国編ルールが持つ独特のゲーム設計にありました。
当時のデュエルは、後のエキスパートルールやマスタールールとは異なり、テーブルトークRPG(TRPG)に近い自由度の高い環境で進行していました。カードテキストの枠を超え、属性や環境、物理法則がデュエルの勝敗を左右する「王国編特殊ルール」が採用されていたのです。
代表的な例を挙げるだけでも、当時のダイナミズムがよく分かります。
・岩石巨兵で月を破壊し、満ち引きの潮を引かせて水属性モンスターを干上がらせる
・「魔霧雨」で敵全体を濡らした後に「デーモンの召喚」の電撃を浴びせて大ダメージを与える
・「カタパルト・タートル」で「竜騎士ガイア」を射出し、「闇晦ましの城」の浮遊リングを破壊して墜落させる
こうした柔軟かつ破天荒なロジックが許されていた初期環境だったからこそ、「物理的に身をかがめて回避する」という直感的なアクションも正当な戦術としてデュエル内で成立していました。